
為替のレートは、通貨同士の相対的な力関係によって変動します。
皆さんお馴染みの「ドル円」はUSD/JPYと表しますが、これをひっくり返した「円ドル」= JPY/USDといったペアも生成可能なのです。この場合、チャート上の主軸は円からドルへ切り替わり、チャートは上下反転しますね。
TradingVeiwには、価格の上下反転機能が備わっており、それも極めてシンプルな動作で実現出来ます。実例を見ていきましょう。
価格の上下反転によるメリット
相関性のある銘柄同士を比較する際、チャートの上下反転は多用されます。
例えばUSDJPYとEURJPYを比較する場合、両ペアともに主軸は円 = JPYのため、上下反転は不要です。EURUSDとXAUUSD(ゴールド/米ドル)も同じことが言えます。
しかし、EURUSDとDXY(ドルインデックス)の場合はどうでしょう。この2つは強い逆相関があることで知られるため、両者の相関性を調べるにはどちらか一方を上下反転させる必要があります。つまり、EURUSD vs DXYの逆、もしくはUSDEUR vs DXYといったかたちで見比べなくてはなりません。
TradingViewで価格を上下反転させる方法
TradingViewには、この「上下反転」をいとも簡単に実現してしまうコマンドが備わっていますので、それをご紹介します。
試しに、USDJPYをJPYUSDへ変換してみます。USDJPYのチャートを表示した状態で、画面左上の入力フォームをクリックして下さい。
入力画面が表示されるので、シンボル名の前に「1/」と書き加え、Enterキーを押します。
反転前と後、それぞれ比較してみましょう。
まずは反転前のUSDJPY↓ チャート右端のレート表記は、通常どおり1ドル=n円ですね。
そして、下が反転後の1/USDJPYつまりJPYUSDとなります↓ レート表記は100円=nドルとなり、先ほどのドル円チャートがそっくり上下反転しています。
EURUSDへ上下反転したドルインデックスを重ねて表示する
TradingViewでは、異なる銘柄を一つのチャート上へ同時表示させることが出来ますが、この場合も上下反転機能は使えます。その一例として、EURUSD上へ表示したDXY(ドルインデックス)を反転させてみます。
重ねて表示したDXY(バーチャート)をダブルクリックすると、設定画面が現れるので、そのシンボル入力欄へ先ほどと同じく「1/」を加え、OKをクリック。
先ほどはEURUSDと真逆の動きをしていたDXYですが、上下反転したことにより相関性が一目瞭然となりました。